中国、2025年の新エネ車の販売割合を25%に

中国工業情報省は、12月3日にプラグインハイブリッド車や電気自動車、燃料電池車で構成される新エネルギー車の振興に向けた「新エネルギー車産業発展計画(2021-2035年)」(意見募集稿)(以下、草案と称す)を発表した。

草案によると、2035年に目指すべき姿として、①中国の新エネルギー車の中核技術を国際トップクラスのレベルに到達させ、品質・ブランドともに比較的強い国際競争力を備え、中国を世界自動車強国となること、②EVを主流とし、FCVの商用化を実現させ、公共領域における自動車の全面的にEV化し、自動運転レベル4のスマートコネクティッドカーを普及させることをあげている。

具体的な目標値として、2025年に新車の販売台数に占める新エネルギー車の割合を約25%に、またスマートコネクティッドカーの割合を30%に、自動運転レベル4のコネクティッドカーを一部のエリアや特定の場面での商業化を実現するという目標を示している。なお、従来示されていた2030年に新車の販売台数に占める新エネルギー車の割合を約40%、自動運転レベル3のスマートコネクティッドカーの割合を約70%とする発展目標は削られている。

草案で示された2025年の新エネルギー車の販売割合の目標は、従来の20%から5%引き上げられている。2025年の中国国内の自動車販売台数は3,000万台になると予想されており、目標を達成するには新エネルギー車の販売台数が約750万台となる必要がある。

その他に2025年における技術イノベーションの向上の目標値として、EVの乗用車の平均電費を12.0kWh/100km、PHV(レンジエクステンダー含む)の乗用車の平均燃費を2.0L/100kmにすることも示されている。

また草案では、燃料電池関連技術のブレークするーや水素燃料供給体制の構築の推進していくことが示されている。2019年は中国において燃料電池車が大きく拡大した年となっており、1月~10月までの燃料電池車の販売台数は1327台と前年同期比の8倍の販売量となっている。今後中国におけるFCVの発展がどのように進展していくかは注目に値する。


参考情報
《新能源汽车产业发展规划(2021-2035年)》(征求意见稿)

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