中国のEVに対する補助金が大幅に削減

2019年3月26日に新たなEV補助金政策が発表された。
財政部などが発表した「新エネ車普及応用財政補助政策のさらなる改善に関する通知」によると、EVの航続距離がこれまで150km以上であれば補助金の対象となっていたが、250km以上でなければ補助金の対象外とされた。またEVの航続距離400km以上であれば従来は1台あたり5万元の補助金であったが、新政策では2.5万元に半減されるなど大幅に減額されている。

なお、中国政府は、2020年を最後にEVに対する補助金を撤廃する方針であり、2017年から段階的に補助基準の引き上げと補助金額の引き下げを行ってきているが、今回発表された新政策はEVの航続距離に関するハードルを大きく引き上げ、また補助金を大幅に減額するものとなっている。

下記は、2017年からのEVに対する補助金政策の概要である。

2017年1月1日~2018年2月11日のEV補助の基準
・EV航続距離 100km~150km未満・・・補助金 2.0万元/台
・EV航続距離 150km~250km未満・・・補助金 3.6万元/台
・EV航続距離 250km以上・・・補助金 4.4万元/台

2018年2月12日~2019年3月25日のEV補助の基準
・EV航続距離 150km~200km未満・・・補助金 1.5万元/台
・EV航続距離 200km~250km未満・・・補助金 2.4万元/台
・EV航続距離 250km~300km未満・・・補助金 3.4万元/台
・EV航続距離 300km~400km未満・・・補助金 4.5万元/台
・EV航続距離 400km以上・・・補助金 5.0万元/台


EV航続距離が150km未満は補助金の対象外に変更され、また前回よりも細かくEV航続距離に応じた補助金を設定している。また、EV航続距離 400km以上の補助金は5万元と前回の補助金の最高額を上回っているが、EV航続距離が250km未満の補助金は3.6万元から2.4万元や1.5万元と大幅に削減されている。

2019年3月26日~のEV補助の基準
・EV航続距離 250km~400km未満・・・補助金 1.8万元/台
・EV航続距離 400km以上・・・補助金 2.5万元/台

EV航続距離が250km未満は補助金の対象外に変更されている。250km~400km未満の補助金は3.4万元や4.5万元から1.8万元に大幅に削減され、400km以上は5万元から2.5万元へと半減している。


参考情報
财建〔2016〕958号《财政部、科技部、工业和信息化部、发展改革委关于调整新能源汽车推广应用财政补贴政策的通知》
《财政部 科技部 工业和信息化部 发展改革委关于调整完善新能源汽车推广应用财政补贴政策的通知》(财建〔2018〕18号)
关于进一步完善新能源汽车推广应用财政补贴政策的通知 财建〔2019〕138号

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